高血圧の遺伝リスク

 両親ともに高血圧の場合は60%、どちらかが高血圧の場合は30%、どちらも高血圧でない場合は5%というデータがあるので、高血圧は遺伝するという専門家がたくさんいます。
 最近の研究では高血圧を必ず発症する遺伝子は特定していますが、この遺伝子を持つ人は非常にまれです。高血圧は色々な原因が複合し、血圧の上昇が続く病態です。関係しそうな遺伝子や遺伝子の多型が見つかってはいますが、臨床の結果と一致したものは今のところ報告はありません。

2003年の遺伝子解読終了から10年たって分かってきたこと

 2003年に遺伝子配列解読が終了したときの一番大きな発見は、人間は99.9%遺伝子配列が同じだったということです。 しかし、30億個の遺伝子配列があるので、その数は数百万に上ります。そのほとんどは一塩基多型(SNPs(すにっぷす))です。遺伝子配列のうち一字だけが異なるものです。  ただ遺伝子配列解読というのは設計図の並びが分かっただけで、具体的にその設計図のどれがどのようにヒトを作っているかは配列解読ではできません。いま、SNPsがあるヒトとそうでないヒトを一つ、一つ当たって確認しているところです。  それから、10年あまりが経過しましたが、1つの遺伝子配列だけ変わっているだけで働きが悪くなるあるいは全く働かない酵素が見つかってきています。  その酵素がない、あるいはその酵素が作るものが欠損しているだけで病気となるものは、遺伝子検査をすると分かるようになってきました。

高血圧になるような遺伝子の変化の決め手は、未だ見つからず・・・。

 高血圧は家計調査で両親ともに高血圧の場合は60%、どちらかが高血圧の場合は30%、どちらも高血圧でない場合は5%の人が高血圧になっていることが分かっています。 しかし高血圧は一つの原因で起こるわけではありません。
 心臓に異常があっても血圧は変動します。体内の水分量が多くなっても血圧は高くなります。 大きな血管が硬くなった場合や、内部にコレステロールの塊が付着した場合も、血圧は高くなります。 末梢血管が細くなった場合や、ドロドロ血液になっても血圧は高くなります。原因一つに対して、遺伝子レベルの変動は複数ある可能性があります。 元々その人がもつ遺伝子リスクだけでなく、食事や運動不足、ストレスによっても血圧は変動します。
 従って、高血圧のリスクになるような遺伝子の変動はいくつか見つかっていますが、その変動を持っている人が確実に高血圧になるわけではありません。

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